買ったのはここ。
買ってすぐ着手しちゃったのでそのまま読了。というわけで、基本が通勤読書な割りには短期間で読み終わったのだけど、例によって最初の方を読んでいた気分はだいぶ忘れている。
文学はパロディでつながっている。先人が書いたものを踏まえて後世の人が書いた作品がたくさんあって、という話とか。意外な作品が元々パロディだったり、パロディの元がすでに失われてしまっていてパロディであることが後の人にはわからなくなってるものとか。なるほどね〜。
「世界十大小説」で最初に紹介されている「オデュッセイア」は、小さい頃父が布団の中で話して聞かせてくれた物語だったということに、これを読んで気づきましたよ。父はこういうのをよく覚えていて、本を読むのではなくお話として語って聞かせてくれてて、他にもいろんな話を聞いたけど、誰も引けない弓を、乞食に身をやつした主人公が引いてみせるというシーンは印象に残っていた。そういう体験が今に至る本好きにつながっているのだという話は、本書のあとの方の話にもつながるのだが。
逆に作文の話では、母に「そんなことよりもっと大事なことがあるでしょ」とだめ出しされた記憶ばかりが強く残っている。僕にとってはそれが大事だったり印象深かったことなのだけど。あと、もっと読んだ本のマネをして書いても良かったのだなということを小学生の頃知っていればね。なにもないところから創作するってすごく大変なはずなのに、なぜか作文はお手本のマネをするのは良くないという刷り込みがある。
というようなことを考えながら読んで、楽しんだ。おもしろかった。
- 作者: 清水義範
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/03
- メディア: 新書
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