a_sue’s diary

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『イマジン』 清水義範 集英社文庫

買ったのはここ
会社に入った頃の職場の先輩が読んで評判がいいので、順番をとばして着手。やめられなくて歩きながら読んだりして読了。
おもしろかった。
タイムスリップものということで、清水義範にとっては久しぶりのSF。あれ?久しぶりなのか?
元は2004年に発行された単行本の文庫化。「現在」が2003年で、タイムスリップした先が1980年。1980年って、僕が会社に入って東京近辺に出てくる前の年なので、ここで描かれている世界の1年後が知ってる世界。まあ誤差の範囲かな。それに比べると2003年の世界って今とどう違うのかぴんと来なかったりする。
清水義範の作品には、1970年代の自分の経験を題材にしたものがいくつかあって、今回はその1980年版だという見方もできる。1980年の世界を描写することがまず第一にあって、タイムスリップってのは付け足しかも。
ちょっと気になったのは、21世紀から20世紀にやってきた未来人として、新しいお札を見せちゃいけないとかそういう気の使い方をするのに、なんで死んだ有名人の命を救おうとするのかなってこと。それこそ重大な過去の改変でしょうに。ここだけ納得できなかった。
あとはもう、時間もののお約束でパズルのコマがはまっていく部分など、最後の方は思わず電車の中で泣きそうになりながら読みましたよ。
2004年に読んでればもっと楽しめたかも。

イマジン (集英社文庫)

イマジン (集英社文庫)