a_sue’s diary

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『マンガノゲンバ 美内すずえスペシャル』 @NHK BS2

こないだBS-hiで予告やってるのを見て、楽しみにしてた。その割りにいつ放送かちゃんと把握してなかったんだけど。で、今日でした。
美内すずえ先生登場。こないだ連載再開してて、何度か立ち読みもしてますけど、とりあえず長いですよ。この放送に来たメールなどで一番多かったのが「お願いですから、わたしが死ぬまでに終らせてください」。そうだよねぇ。僕でも高校2年の時に和田慎二の「スケバン刑事(デカ)」と一緒に始まった連載が、50過ぎてまだ終ってないなんて想像もしませんでしたよ。
「わたしもこの年になるまで結末書かないとは」って、せんせ〜勘弁してください。
第1回について、とにかくキャラを描く。50ページでつかむ。キャラと、タイムリミットのサスペンスと。小学5年生がわかる話を書く。わからなかったらダメ、と。
「弱い女の子を描いたことは1回もない」というのは、確かに美内作品ってそうだよね。
16ページという枠で鍛えられた話。いかにして短くするか。このエピソードならこうやって1ページに詰め込む。うんうん、わかりますよ。実名上げてあれだけど、成田美名子が初読切り長編を載せた時、話がスカスカなのでがっかりした記憶がある。さかのぼると、「風と木の詩」に比べて「トーマの心臓」が高密度だったとか。昔の人は詰め込む訓練をしてるのだ。
ジェーンの頃山に行って、遭難しかけましたって、せんせ〜、そこで遭難してたらどうなってたと思うんですか。あなた一人の身体じゃないっての。
ストックノートから芝居のネタを持ってくる。これだけで連載何回かできるネタを、「ガラスの仮面」の演劇にぶち込む。なんて贅沢な。
原稿は何度でも書き直す。下書きみたいなところから、雑誌連載まで何度も書き直し、さらにそれを単行本で書き直す。最初は書き直し程度だったのがだんだん書き下ろしになっていって。って、せんせ〜
ラストシーンで語られるセリフ、ラストシーンの構成はもう十数年前に決まってる。
ここで色紙にマヤを書くのだけど、「全然変わってませんね」という意見ありだが、変わってるのよ。35年前の連載開始当時とは。でもここ20年ぐらいは変わってないかも。って、この20年に何か他の作品描きましたっけ?
なにはともあれ、今はただ、僕が死ぬ前に完結させてね、ってこれだけですよ。今のところ僕はあと20年ぐらいは死なないと思ってるけど。