買ったのはここ
いやあ、「T型フォード殺人事件」、きれいさっぱり忘れてましたね。SFじゃないミステリーなのだけど、広瀬正作品に共通な、過去の風景についての緻密な描写がよいですね。ミステリーの王道を行くような謎解きとか、SF以外の魅力もたっぷり。
「殺そうとした」も、読んでもいまいち思い出せなくて。これもSFはない、ミステリーだけ。
で、「立体交差」ですよ。覚えてたと言っても、大きな流れだけで、今回26年ぶりに再読してびっくり。そうか、行った先は1984年だったのか。で、前回読んだのは1982年だったんですよ。つまり、その時点ではまだ未来だった。今読むと当然それは24年前を描写してるんだけど、後楽園がドーム球場になってたり(東京ドームは1988年にできたらしい)、代替わりした皇太子が銀座にいたり(今の皇太子が皇太子になったのは1989年)。今思えば、25年後の1989年に行っていれば!ってとこだよね。このディテールはなかなか楽しめた。
というわけで、ほとんど覚えてなかったこの本もたっぷり楽しんだ。
T型フォード殺人事件―広瀬正・小説全集〈5〉 (集英社文庫)
- 作者: 広瀬正
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/11/01
- メディア: 文庫
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