a_sue’s diary

a_sue の日記 はてなブログ版

『石ノ森章太郎WORLD 少年少女萬画編 ギネス世界記録著作数・傑作選』 著:石ノ森章太郎 監修・文:すがやみつる ゴマブックス

買ったのはここ
本の体裁から、『手塚治虫WORLD 少年マンガ編―これがホントの最終回だ!』と同じような内容を想像していたのだけど、ちょっと違った。
70年代前半までが少年少女萬画編のカバー範囲だけど、何しろ作品数が膨大なのである程度つまみ食いのような載せ方になっていて、最終回の後半だけとかいうのが多数。でも、その分たくさんの作品が紹介されている。
「少年同盟」の、「月刊少年」版の冒頭と「朝日小学生新聞」版の冒頭が載っていて、いま読めるのは後者だけなので、少年版は初めて読んだと思う。
龍神沼」は、サンコミック版で読んだのが最初の出会いだと思うけど、今回はその原型である「龍神沼の少女」7ページが収録されている。たった7ページにこれだけの話を詰め込んでいる密度がすごい。
「テレビ小僧」「となりのたまげ太くん」「ボンボン」は、リアルタイムで読んでいた。「となりのたまげ太くん」の「チンチンチナパイポ、ナシャリコシャリパイポ、アタシャ、チナパイポ、チノポイポイポイ」というのは僕も空で書ける。と思ったが、すがやさんが書いてるのと微妙に違うな。この流れでは「ドンキッコ」が紹介されてない。ただ、「ドンキッコ」は少女誌に載っててちょっと「おかしなおかしなおかしなあの子」の路線に近かったかも。
佐武と市捕物控」は、少年誌に載った分は読んでるけど、青年誌に行ってから読んでいない。当時、石森章太郎作品にはサブちゃんがたくさん出ていた印象があって、時代劇できたか〜と思った記憶があるなぁ。
最後は「キカイダー」と「仮面ライダー」だが、「仮面ライダー」までは石森章太郎作品だと思ってたけど、「キカイダー」になると、明らかにメイン連載に他人の手がたくさん入ってるのがわかって、それまでとは明らかに違うものになっていったと感じてる。「仮面ライダー」の場合は、あくまでも「本物」としてのメインの連載があり、その外にすがやみつるが書いた学年誌など向けの「まがい物」が存在した。「キカイダー」は、絵を見る限り、メインの連載が半分まがい物になってる気がした。その辺でだんだん読まなくなっていったのだった。
物心ついた頃に「サイボーグ009」が始まった世代なので、昔ながらのマンガスタイルの作品がやっぱり好きだな。