しばらく前から松本零士がはやぶさをアニメにするという話が聞こえていて、昨日あたりから番宣スポットでタモリとSMAPの宇宙の番組をやって、その中で松本アニメをやるらしいとわかった。
ダメかも知れないと思いながら、見た。
ダメじゃなくて、すごく良かった。
有人飛行50周年の年に、きちんとガガーリンからやる。
その前の宇宙犬からやる。
宇宙に生命を送ることの大変さ。
アポロ11のバズ・オルドリンをスタジオに招いて、当時の映像のデジタル・リマスター版を流して当時を振り返る。
イーグルのはしごの最後の段が1mの高さで、上れるかどうかのシミュレーションをしてたなんて初めて知った。
アポロ13で危機的状況から奇跡的に生還した人たち。
ジム・ラベルをたずねてインタビューをとってる。
コロンビアで失われた7人。
イスラエルのイラン・ラモーンと野口さんの友情。
野口さんがシャトルに持ち込んだ野球のボールにこめた想い。
イラン・ラモーンが担当した、日本の女子高校生が提案したタンパク質の実験。
コロンビアの事故で失われた実験を、女子高校生が地上で継続してレポートを作成する。そのレポートをイラン・ラモーンの奥さんに届ける。
ここら辺、スタジオなんて狂言回しにすらなってない。SMAPもタモリもいてもいなくても同じ。
でもそのスタジオに、はやぶさの川口先生と、その上だった上杉先生、宇宙飛行士の山崎さん、驚きの元TBS宇宙特派員・秋山さんを呼んでるのが良い。あとはやぶさの部品を作った町工場の社長と。
そして松本零士監修のはやぶさのアニメ。
まあ、アニメの部分が一番表現に疑問があったのだけど、危機的状況を乗り越えて地球に帰還したところをきっちりやってた。
最後まで見て、とても満足してる私がいましたよ。
当初の不安はどこへやら。
ここまで来て初めて思い当たった。
この素晴らしい番組を作った人たちが、これをゴールデンでやるためにSMAPや松本零士を使ったのだと。
でなければこんな宇宙ネタの番組をゴールデンでなんかやれないもの。
やりたいことを実現するために出来ることは何でもやる。はやぶさプロジェクトの精神がここにも。
恐れ入りました。
そのあとTwitterで、スタジオ収録が震災後だという指摘を見た。
たしかに川口先生が震災に遭った地域の人たちにメッセージを送ってた。
震災後にスタジオでこれだけの収録をした覚悟ってのはそうとうだよね。
「震災に遭った人たちのことを思えば、宇宙なんて浮かれてる場合じゃない」って某都知事みたいなこという人につぶされるかも知れないのに、よくやったなぁ。
それも含めて、素晴らしかった。
この番組に関わったすべての人たちに拍手。