a_sue’s diary

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『かぐや姫の物語』 @ベルサール渋谷ガーデン

WOWOWの試写会に当たったので、かみさんと行ってきた。
ベルサール渋谷ガーデンって、初めて。
ベルサール渋谷ガーデン|貸し会議室・イベントホール
単なるイベントホールっぽい。
ここで試写会というと、まさかパイプ椅子を並べましたってことでは、、、、
という悪い予感が当たって、パイプ椅子でした。折りたたみじゃないけど。

12時開場13時開演のとこに12:05頃着いてチケット番号40,41。前から3列目に席を確保。高いとこにスクリーンがあるが、後ろだと遠いし、多少見上げても近い方が前の頭も邪魔にならないので。
結果は良好。
2時間20分ぐらいの映画だったので、最後の方はちょっとお尻が痛かったけど。

で、『かぐや姫の物語』。
よかった。面白かった。
「製作 氏家齊一郎」とクレジットされていて、それは2011年に亡くなった元日テレの会長。高畑勲に映画を作らせろと鈴木さんに言ってたという話は「ジブリ汗まみれ」などで聞いていた。完成は間に合わなかったわけだけど、しっかりとクレジットにその意志がしるされている。
竹取の翁の声が地井武男で、関係者がすでに故人という作品であるなぁ。
画面は淡い水彩画がそのまま動いている雰囲気ですごい。
東映動画の『竜の子太郎』で、背景を日本画風にしたけど、動いてるキャラは普通にセル画だった。
高畑勲監督作品『ホーホケキョとなりの山田くん』でもこんな画面の雰囲気を作ってたけど、さらに突き詰めた感じがある。

以下ストーリーに関してネタバレがあるかも知れないのでご注意。




オリジナルの話を丁寧に作り込んであって、それがけっこう新鮮。
都に出て姫になる前は山の中で育っていて、ワイルドな生活。下履きなんかない。
みるみる大きくなっていく描写を丁寧に描いていて、赤ん坊が幼児になり、少女になり、山の中で近所の小僧達と一緒になって遊んでる姿がワイルド。
みんなと川遊びをしていて、着物を脱いで裸になってがけから淵に飛び込むシーンでは、明らかに見てる小僧達も異性を意識してる雰囲気がある。
都に出てから、「大人になった」というエピソードがあり、性を意識させる。
高畑勲監督作品って、そういうとこの描写は控えめだったのに、今回は遠慮ない雰囲気。
宮崎さんの『風立ちぬ』といい、年取ってそういう描写が増えるのって、はやりなのだろうか。
はやりといえば、原作にもある珍しいものを持ってくる話で本物じゃないニセモノであることを指摘するのだけど、見てる方の今の偽装問題にあまりにはまっていて笑っちゃうぐらい。
そして子どもの頃慕ってた捨丸にいちゃんと再会して、手を取り合って空に舞うシーンは、『風立ちぬ』に全くなかった飛翔感がすごい。それが象徴してるのは、やっぱりそういうことだよなぁと思ってしまうのだが。
派手なシーンはそんなに多くないのに、約2時間20分を魅せてしまう高畑勲監督はやっぱりすごい。

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