a_sue’s diary

a_sue の日記 はてなブログ版

『クローバー・レイン』 大崎梢 ポプラ文庫 ポプラ社

買ったのはここ
着手したのはここらしい。
大崎梢お得意の本にまつわる話。主人公は若手の編集者。たまたま読んだ原稿に惚れ込み、世に出すために尽力する。
という話なのだけど、作者の謎、主人公の思い出の謎、いろんな謎があって、そういう犯罪のないミステリー路線かと思うと、一転して主人公の生まれ育った家の話になり、これまた大崎梢のもう一つのお得意である、21世紀の現代に横溝正史的な地方の旧家のドロドロを描く路線かと思わせるが、さて。
とか何とか書いてみてもちっともこの作品について語れない。
読んでて止まらない。
ああ、こんなとこでそんな泣きのツボを。って、帰りの電車の中でハナをすすってるし。
帰宅しても止まらなくて、夜中に読了ですよ。
一人称のようでいて、主人公の名前が地の文に出てくるのでほんとの一人称ではない、なんというのかな。「マリア様がみてる」と同じ文体。
すらすらと読める文章が、決して軽くならないこの人の作風はやっぱり好き。
なんかとりとめもなく書いてしまったが、わくわくしてドキドキしてウルウルして、面白かった。