移動読書で1週間ぐらいだったかな。
勝てば官軍、勝った薩長がその後の世の中を支配して伝えた薩長史観の歴史を、負けた長岡藩につながりのある半藤さんが違う見かたで語る。
非常に面白かった。
昔の大河ドラマでは幕末を舞台にした作品が結構あって「勝海舟」「花神」「獅子の時代」など、しっかり見てた。
父が山口県出身なので長州藩は割と親しみを感じながらそれらのドラマを見てたなぁ。
最近になっていろいろ薩長史観以外の見方に触れる機会が増えて、まあいろいろ思うところもあるんだけど。
この本で主に取り上げられてるのは、西郷隆盛、勝海舟、河井継之助、坂本龍馬。
当時の一次資料を駆使して実像に迫る語り口はさすが。
尊皇攘夷から尊皇開国になり、いっしょにやればいいものを、主導権を取るために戦争して相手を叩き潰したのだと。
長州が侍以外の兵による軍隊で会津で非道の限りを尽くした話は聞いてたが、それがやる必要のない戦争だったってのはなんとも。
一昨日、赤坂から虎ノ門に向かって歩いてて、勝海舟と坂本龍馬の師弟像に遭遇しちゃった。
ちょうど半藤一利「もう一つの幕末史」で勝海舟の話を読んだばかり。 pic.twitter.com/qyN0elRAKo
— a.sue@葛飾区 (@a_sue) 2021年7月6日
勝海舟の「氷川清話」というのが文中でも何度か出てくるんだけど、この像の近くに氷川公園というのがあったなぁ。実はあのあたりってゆかりの地だったのか。
というわけで、不思議な縁を感じたのであった。