a_sue’s diary

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『紅い牙 ブルー・ソネット 5~19 愛蔵完全版 Kindle版』 柴田昌弘 ゴマブックス株式会社

すみません、初出は無理。
4巻までGWに読んで、そのあと5巻を読んだままずっと保留にしてたのを、昨日突然その気になって続きに着手したですよ。
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まあ凄かった。
連載当時、単行本で全部読んでたと思ってたんだけど、ラストの阿蘇山の決戦はほとんど記憶になくて、記録をチェックすると車を買った時期に戦線縮小してカットした中に入ってたらしく、1990年頃後半をまとめて手に入れたらしい。
ハッキリ覚えてたのはポータブルCDプレイヤーが出てくること。
このあたりって、リアルタイムで読んでないとピンとこない部分だけど、この作品でREVOというポータブルCDプレイヤーが出た頃は、まだCDウォークマンは出てなくて、CDプレイヤーは据え置きの大きなものしかなかった時代。じきにSONYが出しそうだとはみんな思ってただろうけど、現物はまだ出てなかった。

それにしても、今読むとすさまじい内容で愕然とする。
前にも書いてるけど、美内すずえ先生が小学5年生がターゲットと言ってる「ガラスの仮面」と同じ本に載ってたと思うとクラクラする。
当時は自分自身が20代未婚の若い男だったからそんなこと気にしてなかったけど、なかなか凄いですよ。
人体の破壊描写や、性的な描写も容赦ない。
よくこれを普通の少女マンガ誌に載せてたよなぁ。
まあ、エヴァを平日夕方18時半に放送してたのよりも10年ぐらい前で、日本がイケイケな時代だったから誰も気にしてなかったかな。
今読んで、正義を名乗る人々が悪と断じる相手を断罪する容赦なさは、現在のSNSの状況そのままで、先見の明に驚く。

とにかく、これはすさまじいSF超大作であって、少女マンガの枠を完全にはみ出してる。
80年代の少女マンガが全体にこういう作品を受け入れていたという歴史的な事実を、あらためて凄い時代だったなぁと思って受け止めるわけだわ。