a_sue’s diary

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『漫画家本 vol.7 さいとう・たかを本』 さいとう・たかを SHONEN SUNDAY COMICS SPECIAL 小学館

紙のB6なので自宅読書で、まあいろいろと割り込みが入って今頃やっと読了。
堪能しました。

さいとう・たかをの名前を意識したのは、多分少年マガジンの「無用ノ介」かな?
少年誌で意識してる作品は「サイレントワールド」「がらがら」「バロム1」「デビルキング」「サバイバル」あたりか。冷凍睡眠から目覚める怪人の読切りも覚えてるがタイトルが思い出せない。
物心ついた頃まだ貸本屋がある時代だったので、「影」とか「街」とかは棚で見た記憶がある。借りたことはないけど。その頃鬼太郎を借りたことがあって、マガジンで連載開始した「墓場の鬼太郎」が何なのか混乱したのはまた別の話。
で、「ゴルゴ13」が始まってからは、中学生も読める大人向け作品としてちょっと読んだこともあったがちゃんと追いかけてない。

とか、そういうことを背景として、この本の中で本人も含めていろんな人が語ってる内容が、あの頃ってそうだったんだという驚きばかり。
こないだから出てる「鉄腕アトム «オリジナル版»」で毎月のページ数の少なさに驚いてるんだけど、それを壊したのがさいとう・たかをだというのもこの本あたりで知ったんだったかな。
とにかく、読者を分析してビジネスとしてマンガを成立させたという意味で、さいとう・たかをの功績は計り知れないものがあるような気がする。こんなにお世話になってたとは。
劇画工房が居を構えた国分寺は、一時期仕事で週一で通ってたことがあるんだけど、当時はそんな聖地だという意識は全くなかった。通ってたのは北口の雑多なとこが潰されて広々としたロータリーとかが出来るのを見てるという時代。まあ、劇画工房があった頃から半世紀ぐらいたってたか。
周囲にいた人の証言と、さいとう・たかを本人の意識のずれもありがちで面白い。というと申し訳ないが。
今のこのマンガにあふれた世の中って、実は手塚治虫がきっかけを作って、それを拡大開花させたのはさいとう・たかをだったのかも。
誰の時もそうだけど、亡くなったあと初めてのその業績を知るって、自分の不勉強を反省するばかり。