『車輪の下で 光文社古典新訳文庫 Kindle版』 著:ヘッセ 翻訳:松永美穂 光文社古典新訳文庫 光文社

買ったのはここ
通勤読書であまりにも外乱が多いため、自宅でネットをしばらく止めて読み終えた。
成績優秀な少年が、難しい試験に合格して神学校に進むが、当初目指していたはずのコースからだんだんはずれていく。
勉強の成績だけが人生じゃないという話になるのかと思ったが、結末はちょっと違っていた。
自然描写が豊で、『リンバロストの乙女』をちょっと思い出しちゃった。
そうかと思うと、男女のだったり男同士だったりの恋愛についての描写もあり、小学生のころクラスメートの女子たちが読んでいた児童向けではそのあたりがどうだったのかちょっと気になるところ。
こんな歳になってから読んでしまったので、直接その痛みが響かないが、それこそ「トーマの心臓」を読んだころに読んでいれば、また感じ方が違ったかも知れない。
巻末の解説によれば、1972年から1982年の10年間の売上数比較で、日本ではドイツでの10倍も読まれているということだが、1974年に雑誌掲載されて1975年に単行本化された「トーマの心臓」がその数字に大きく影響しているであろうことは想像に難くない。
あの頃読んでいればと言う若干の後悔はあるが、遅ればせながら読んで良かった。

車輪の下で (光文社古典新訳文庫)

車輪の下で (光文社古典新訳文庫)