14:46に起きた地震は、これまで経験したことのない大きく長い揺れでした。
比較的新しい耐震構造ビルにいるので、大きく揺れてスライドキャビネットなどがあっちに行ったりこっちに行ったりしている。机上にあったDELLのスリムタワーはみんな倒れるが、普通のタワー筐体は無事。液晶ディスプレイも倒れたものはなかった。窓から見えるお台場方面から黒煙が上がっている。僕とかみさんはWILLCOMなのでなんの問題もなく連絡が取れる。子どもたちはdocomoに変えてしまったので、メールで安否確認。
そのまま席にとどまった方が安全と思えたが、避難指示が出て階段を下りていったん外の広場に出る。しばらくして席に戻ったが、帰る手段がない人たちはお泊まり覚悟モードの様子。
さて、品川の会社から亀有の我が家まではiPod touchのマップで測ると18.6km。十分徒歩可能。部分部分は歩いたことがあるし、自転車で移動することも多いので道はだいたいわかっている。天候もいいし、東京では建物の倒壊や橋梁の崩落もなく、練習で歩いてみるにはちょうどいい状況。というわけで、歩いて帰ることにした。
会社を出たのが17:57。旧海岸通りに出て田町方面へ。付近のコンビニやファーストフード店には人があふれてる。どこかでカロリーメイトか何か買いたいと思ったが、とりあえずまだあとでいいか。
旧湾岸通りは比較的歩道が広めで、歩いている人はそれなりにいるが、ストレスなく歩くことが出来た。モノレールをくぐったところで東海道線方面にコースを変え、線路をくぐって第一京浜。
第一京浜に入ったとたんに人がどっと増える。道路の右側の歩道を歩いて行くが、歩道が狭く反対側から来る人もいて、車道を歩いている人も多数。歩きながらバスやタクシーをねらうから左を歩きたいのだろうか？
新橋の手前で線路をくぐるとき、のぞみがゆっくり東京方面に移動してるのが見えた。
汐留を通過して道路の左側に移動。銀座に入る手前の高架道路下でトイレを借りる。B1にあり。銀座は歩道が広いのでそんなに混雑はしていない。道路の右に戻って歩く。白いヘルメットを持ってる人がいるが、会社で貸与されている防災用を帰宅時に持たされているのだろう。
銀座を過ぎて、京橋から日本橋。コンビニは相変わらず混んでいる。
日本橋を渡って道が左に曲がるところで右に折れ、東日本橋方面へ裏道を歩く。裏道のコンビニは比較的すいていたが、棚はすでに空っぽ。歩きながらつまめるスナック菓子を買う。
隅田川にぶつかって、靖国通りに出たら、ここはまた帰宅者がたくさんいて大混雑。両国橋で隅田川を渡る。震災直撃だと多分橋は渡れないので、どうするかが難しいところ。
すぐに左折して両国駅付近を通って川と並行に上る。蔵前橋を過ぎ、厩橋を過ぎ、駒形橋付近から川を離れてアサヒビールの向こうに回るコースで墨田区役所付近。三つ目通りに出て、このあたりが一番スカイツリーに近い。三つ目通りを左に進むと昔車でよく通ったコースでそのまま水戸街道に入る。
水戸街道の手前にバス停があって長蛇の列。その手前に金町駅行きのバスがいたが、水戸街道方面の車がびっちり詰まってほとんど動いてない。
とにかく水戸街道は車が多くて、ほとんど進んでない状況。歩道が狭くて、歩いてる人もそれなりに多くて、けっこうストレスがたまる。たまに歩道車道を歩いてる人もいるがごく少数。後ろから自転車やバイクが来るとそれにつかえたりして迷惑だし。
で、前の人がやや遅くてその前に間が開いてると、歩道が切れるとこや余裕のあるとこで前に出たくなるのだが、そこでペースを崩して前に出たおかげで脚がつりそうになった。しばらくだましだまし歩いていたが、幅に余裕のあるところで横によけてちょっとストレッチ。無理はいけませんな。そのずっと前から右股関節と足首が痛く、右足の裏にもまめが出来てるんじゃないかという感じだし、革靴とそれに合わせた薄い靴下で長距離歩くのはやっぱりちょっとつらい。
四ツ木橋で荒川を渡って、少し行ったところから左に別れて亀有方面に向かう曳舟川通りへ。こっち方面は人がぐっと減るが、それでも同方向の人がいる。
お花茶屋で京成を渡るあたりでWM3500Rがバッテリー切れ。会社でも地震情報を見るのに使ったりしてて、ちょっと充電もしたのだけど、そのため充電ケーブルを会社に忘れてきたようで、エネループスティックブースターが使えなかったのが敗因。iPod touchは帰途音楽を聴かずマップとTwitterとメールに限定して、残り20％の警告が出てから出来るだけ使わないようにしてたので帰宅まで持った。
自宅に着いたのが22:20ぐらい。品川から約4時間20分。その間、トイレを借りたのとコンビニに寄った以外は休まず歩いていた。距離が18.6kmだとすれば、平均時速4.3kmぐらい。期待したよりは早く歩けてる。それでも4時間以上はかかるということで、これで建物の倒壊や橋の崩落があったら倍かかっても帰り着けるかどうか。
一夜明けてこれを書いてるが、ダメージは腰と左膝に残ってる。歩ける靴と、厚めの靴下を会社に常備する必要があるなぁ。
