16:10の回、シアター4のH-10。
良かった。
地味な日常生活が戦争の影響で変化していくところをきちんと描いてあって、空襲の描写は高畑勲監督作品『火垂るの墓』を超えたと思う。
アニメーションのレベルが非常に高くて、逆に見てる間アニメとしての動きがどうこう言うところに意識が向かないレベル。
オープニングのクレジットの中に作監(?)で浦谷千恵さんの名前があって、ああお久しぶりという感じ。エンドロールでも原画で知ってる名前がぽつぽつと。
素晴らしかった。
先週公開で、見たかったのだけど土日が忙しくて見に行けなかった。なので今日。
こないだポイント無料を使いそこなったので、その一人分と、普通に大人料金で見た分に対する割引チケットを使って二人分安く見ようとしたら、一度に2つのクーポンは使えないといわれてしまい、じゃあ一人分ずつ取ればどうよ、とチャレンジした結果、時間を間違えて13:35の回と16:10の回の席をひとつずつ取ってしまった orz
13:35の回は次男がいくというので譲り、16:10の席をもう一つと思ったがかみさんから夕方は忙しくて駄目と却下されたので一人で見ることになってしまった。一緒に見たかったのだが。
というのがおとといの話。
昨日の夜、事前発券に行ったときについでにパンフも買っておこうとしたら「完売」。
今日、上映開始前にチェックしたら普通に売ってたのでゲット。1,000円と、ちょっと高めだがその分分厚い。
入場開始で列になって入場。年齢層高め。前の回を見た次男も年齢層高めだったと言ってた。
172席のシアター4で、前の方は空いてたので8割ぐらいの入りかな。
入場開始時から予告と宣伝とマナーがずっと流れてて、一応定刻16:10の区切りはあったかな。
非常案内の照明が完全に消えて本編が始まったのが16:20ぐらい。
戦前の広島で生まれ育ったすずが、呉のあったこともない人のとこに嫁いでという日常ドラマ。
丸い風呂は五右衛門風呂で、防府の親戚の家が昔あんなだったなぁとか、ちょっとした景色が懐かしい。いや、戦前は知らないのだけど。
淡い色彩の背景と人物のアニメーションが美しい。なのに出てくるメカがきっちり描いてあって、片渕須直監督の前作『マイマイ新子と千年の魔法』の時に駅にいる蒸機が主線のない背景のタッチで描かれてるのが気になった人間としてはこっちの方がもちろん好き。
ちょっとぼんやりしたところのあるすずの日常を描いてるだけなのに目が離せない。
戦争が始まるという16年12月という日付は出てこなくて、でも生活環境がどんどん変わっていって、戦時下の一般市民の生活がわかる。
一方でひこうき雲を引きながら上空を通過するB-29の爆撃や、戦闘機が地上を機銃掃射する音と破壊の描写は実写並みの迫力がある。
日常と非日常な出来事をちゃんと描いていて、最後まで目が離せない。
いい作品だった。->2回目
原作も読まないと。
ってことで、次男も読むので紙の本をポチッとしました。下巻が品切れのようだ。
- 作者: こうの史代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/01/12
- メディア: コミック
- 購入: 23人 クリック: 507回
- この商品を含むブログ (326件) を見る
- 作者: こうの史代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/07/11
- メディア: コミック
- 購入: 20人 クリック: 138回
- この商品を含むブログ (213件) を見る
- 作者: こうの史代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2009/04/28
- メディア: コミック
- 購入: 19人 クリック: 174回
- この商品を含むブログ (205件) を見る