a_sue’s diary

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読了『君たちはどう生きるか』 吉野源三郎 岩波文庫 青 158-1 岩波書店

買ったのはここ。
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絵コンテを読んだ勢いで着手。
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凄く良かった。
底本が1937年発行で昭和12年
この文庫の初刷が1982年、昭和57年。
収録されている解説などがその頃なので、最初に出た戦前との時代性の違いとか書かれてるんだけど、文庫から40年経って今の日本は貧富の差が拡大して戦前のような追い込まれた状況になってたりする。
というような話を置いといて、書かれている内容は時代に関係ない普遍的な人としてのあり方とか、ものの考え方、ちゃんとした人間になるとはどういうことか。
「コペル君」なんていうから宮澤賢治的な世界かと思ったらちゃんとその時代の東京。コペル君はコペルニクス君がつまったものだった。
コペル君と叔父さんの対話が並行して読んでる「ソフィーの世界」とちょっと似てると思ったが、著者の吉野源三郎って哲学者なのね。道理で。
自分は友だちを裏切って卑怯なことをしてしまったと悩むコペル君。
自分の中学生時代のあれこれを思い出して刺さる。
これ、もっと前に、中高生ぐらいの頃読みたかったな。
いや、今読んでも響くものが多かった。
ちなみに死んだ父がちょうどコペル君と同世代。