長男からまわってきた。
最初の方を読みかけて、あいかわらずわかりやすい悪意のある登場人物にちょっとうんざりして手が止まってた。
あまり放置してるのも申し訳ないので続きを読み始めたら、止まらなくなって一気に読了。
面白かったし、最後はやったねという、期待通りの終わり方。
どんな風に終わるかというのも個人的にはメタネタバレなのだけど、池井戸潤にどんでん返しのバッドエンドを期待して読む人もいないだろうからまあそこは問題なしということで。時々いるよね、最後にどんでん返しがあることを言っちゃう人が。
それはさておき、今回は新しい医療関連の開発を行う話。
大企業の論理の他に、医者の世界のドロドロも一緒になって、なかなかストレスの溜まる展開が続く。
社内政治で現時点でベストじゃない選択をする話とか、実際にもけっこうありがちで、でもそれはこの本が佃の立場で読むように書かれてるからいかにも悪いように見えるけど、必ずしもそれが悪いわけでもない。
悪人が悪事を働く話を書こうってんじゃないんだから、もう少しみんなが自分の正義で動いててもいいんじゃないかと思うんだけどどうなのかな。
僕が悪人だと感じすぎるだけなんだろうか。人の数だけ正義があるんだから、正義と正義がぶつかる話でいいんじゃないの。
ともあれ面白かった。
- 作者: 池井戸潤
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/11/05
- メディア: 単行本
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