a_sue’s diary

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『東京物語』 Amazonプライム・ビデオ

小津安二郎の『東京物語』は、映画好きなら見とかなきゃならんだろう、ってことで、プライムビデオが始まったときから見たいリストに入れてあったが、見る機会がないまま今に至る。
でもって、見るものがない日曜の夜、ついに見た。

尾道から東京にいる子どもたちを尋ねてくる年老いた両親。といいながら、この時の笠智衆は49歳だったらしいが。設定上は70歳だったとか。本編では年齢がわかるような話はあまり出てこない。
尋ねてきた場所が荒川のそばの鐘ヶ淵で、ご近所。1953年当時東京の端っこだったようだが、うちはそこから川を渡った先だし。
医者をしてる息子のところに来るが、みんなでお出かけしようとしてたところに急な往診で取りやめ。娘のところに行くと微妙に邪魔者扱いされて、熱海の温泉に追いやられる。熱海の温泉は夜通し大騒ぎで眠れず、翌日早々に戻ってくるとせっかく行ったのになんでこんなに早く帰ってくるのと言われる始末。

とかなんとかあるんだけど、当時の観客はどの立場で見てたんだろうか。もちろん世代によって見方は違ったと思うけど。
東京に出て生活してる息子のところに地方から尋ねてくる年老いた両親って、うちもそのパターンに合致するんだけど、ちゃんと親孝行できてただろうかと我が身を振り返ったり。
でも年齢的には子どもたちよりこの両親の方に近かったりして。
そんなこんなをいろいろ思いながら見てたんだけど、地味な話なのに画面から目を離せないのはやっぱりこの作品の映像としての力なのかなぁ。
結局ほとんどよそ見をせず、最後までしっかり見た。
名作は、やっぱり名作だなぁ。