もっぱら通勤読書で、3週間で読了。
最後は例によって家で読んだが。
意外に覚えてる話が多かった。
なによりも低い木戸をはさんで話をする金髪の小さなエリザベス。
本書のラストでどうなるかまでは覚えてなかったが、アンの赤っぽい髪に憧れているという話は覚えていて、高畑勲版「赤毛のアン」を見返した時にアンが自分の髪についてあれこれ言うたびに、でも君がオトナになったときには金髪の小さな女の子がその髪に憧れるんだよと伝えてあげたかった。
あと、登場したとたんに思い出したのがアンと同じ学校の教師で、皮肉な物言いばかりするキャサリン。
窓辺の明かりのエピソードも覚えてた。
男の子の写真の話も覚えてた。電車で読んでてウルウル。
あとはうんざりするような物言いのおばさんが何人か出てくるが、まったく記憶になかった。
ギルバートに宛てた手紙の体裁を取った章がいくつもあり、そのデレデレぶりにはあきれるばかり。これがあのアンか、と。
訳者あとがきでいろいろ解説されているが、この本は村岡花子訳では『アンの幸福』というタイトルだったのね。道理で聞き覚えがないタイトルだと思った。
原書を検索すると "Anne of Windy Poplars” というタイトルが出てきて混乱するのだが、ここ
www.howtoread.me
では "also known as Anne of Windy Willows" と書いてあって、その辺の事情も訳者あとがきに詳しい。
原書を読むときは "Anne of Windy Willows" を探すべし、という事ね。
で、発行がずいぶん遅くて、アン・シリーズが一通り書かれた後、ミッシング・リンクを埋めるように複数の短編を取り込む形で書かれたのだと。
まだ語ってないとこがあるぞ、と。バラバラな順番で発表されている「ポーの一族」をちょっと思い出した。
遅れて読み始めた新訳版も、これで最新刊に追い付いてしまった。
次は出たらすぐ読みます。