a_sue’s diary

a_sue の日記 はてなブログ版

『Mr.トルネード 藤田哲也 航空事故を激減させた男 (文春文庫) Kindle版』 佐々木健一 文藝春秋

通勤の時に読んでたが、やめられない止まらない。
kindle なので iPod touch で歩きながら読んで、最後は週末の夜に酒を飲みながら自宅で読了。

明専の機械工学科って、思った以上に直接の先輩。
当時はもちろん全く知らなかったが、NIMROD観測計画の頃、僕は九工大機械工学第二学科の学生だった。
気象学者になるきっかけの背振山は、雑餉隈から毎日見ていたそこにある山。てっぺんは観測所があるので上がったことはないが、近くまでは行ったことがあるし、自転車でふもとを途中まで上がったこともある。下りのヘアピンであわやの転倒事故を起こしたりした懐かしい場所。
あまりに身近な場所が登場するので凄く身近に感じる。
もともとこの本を知ったのもFacebookの大学の同窓会(明専会)の書き込みだったし。

本書で明らかにされてる藤田博士の経歴には、幸運としか言いようのないことがたくさんあって、でもそれを引き寄せたのは自身の科学する姿勢だったり平凡ではないそのあり方だったり。
ダウンバースト」という言葉を知ったのはいつだったか記憶にないが、1990年代前半には知ってたので、それ以前のどこか。
竜巻のFスケールを聞くようになって藤田博士の名前を知ったが、ダウンバーストが藤田博士の命名だったとは。
常に現場で観測し、先入観抜きでそれを解析する姿勢は科学者だよなぁ。
帰り道に読んでてうるうるきたとこがあったんだけど、どこだったか忘れた。
読むのをやめられないほど面白かった。
もっとその業績を広く知られて欲しい。