『デービッド・アトキンソン　新・所得倍増論―潜在能力を活かせない「日本病」の正体と処方箋デービッド・アトキンソン「新日本論」シリーズ Kindle版』デービッド・アトキンソン東洋経済新報社

面白かったが、最後の方はちょっと疑問かな。
GDP = 人口 × 生産性
で、日本の高度成長期は人口の増加によってもたらされていた。
それが人口減少に入った 1990年代から人口ボーナスによる成長がなくなり、生産性が伸びないので停滞している、と。
そのあたりをエビデンスを見せて語る前半。
だから生産性を上げるためにどうするか。

アベノミクスがやってることは間違ってないが、経営者が動かないので成長しない、と。
ちなみにこの本が出たのが2016年12月らしいので、ちょうど4年前。
その頃もアベって何もしない印象だった気もするが、モリカケとかはまだだった？
妙にアベノミクスを肯定してるとこがちょっと気になる。
だって、今の(当時も)日本の経営者も政治家も人口ボーナスによる成長だったことに気付いてないんでしょ？
アベノミクスを活かすためには(と言ってたかどうか忘れたが)、経営者に生産性を上げさせるために株価を上げるようプレッシャーをかけろ、というが、そこまでやって初めての経済対策じゃないの？
ちょっと後半はモヤモヤしたが、大部分は納得できる話であった。