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『「日本」ってどんな国? ──国際比較データで社会が見えてくる (ちくまプリマー新書) Kindle版』 本田由紀 筑摩書房

買ったのはここ
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2021年の秋に出た本なので、データが古くならないうちに読んだ。
内容は予想を遙かに超えて惨憺たる現状というもの。
著者が公開されているデータや調査結果などを駆使してあぶり出す現状は、テレビやネットを見て漠然と思ってるよりずっと悪い。

目次の章立てはこんな感じ。
第1章 家族
第2章 ジェンダー
第3章 学校
第4章 友だち
第5章 経済・仕事
第6章 政治・社会運動
第7章 「日本」と「自分」

第1章の家族で、いきなり夫婦と子供の核家族といういわゆる伝統的な家族というのが多数派でも何でもなくなって崩れていることが示されて、あとはもう。
最後の方で「日本型循環モデル」というのが出てきて、終身雇用の会社と専業主婦の家庭と新しい労働力を送り込む教育が回るようになっていたと。
そういう呼び方を知らなかったが、僕らの世代が社会に出た頃はそれが普通で何の疑問も持ってなかった。
問題なのは90年代ぐらいからそれが崩れ始めてるのに、高齢男性ばかりの政治家は昔の幻想にとらわれていてやるべきことを何もしない。という言い方は著者はしてないが、まあそういうこと。
ちくまプリマー新書は若い人向けの本なので、著者も若い人にむけて書いてるとこはあるけど、現状認識する上では年齢関係なく勉強になる。
勉強になって、さてどうすればいいのやら。