ちょっと前からAmazonのおすすめに出てきて気になっていた。昨日アリオ亀有のBOOKS KIDDY LANDでシュリンク状態で遭遇。みなもと太郎の名前を信じて、中を見ないまま購入。期待は裏切られなかった。
扱ってるのは表紙を飾っている「鉄腕アトム」「ブラックジャック」「リボンの騎士」「どろろ」「ジャングル大帝」「W3」の6作品。各作品のいろんなバージョンの最終回が載っているのだけど、どれがなんなのかいまいちわかりにくい。と思ったら、目次に書いてあった。もうちょっとわかりやすくして。
残念ながら「どろろ」は「冒険王」の最終回しか載っていない。最初に連載した週刊少年サンデーの最終回がどうだったのか忘れてしまってるので、それを見たかったのだけどなぁ。でもこれ冒険王版というにしては、最後の門の別れのあと、もう1ページあるのがちょっとよくわからない。あんなのあったっけ?それに冒険王版では最終回で初めてどろろが女だということがわかって、そのときまつげパチパチのどろろが1カットあったと思ったのだけど。実はこれ少年サンデー版だったりしない?
まあ、それはさておき、みなもと太郎の解説がすばらしい。各作品の時代背景とかについて語る語る。「W3」の頃のあらゆる作家のあらゆる作品が007の影響をいかに受けていたかとか、「リボンの騎士」が初めて男女の恋愛感情を少女漫画で描いたとか。
収録作品から離れるが最後の『心に残るヒーローたち』で書いている「キャプテンKen」の削除部分。虫プロコミック版で初めて読んだので、そんな削除があるとは今の今まで知らなかった。中学生の頃貸本で読んで、水上ケンに恋い焦がれてどっぷりはまってしまって、それ以後手塚作品の中でも特別な作品として全集版や文庫版などを持っているが、う〜む、これは雑誌掲載版が読みたい。
それにしても、マンガ読みとしてのみなもと太郎の文章をもっと読みたいなぁ。本屋で手に取っていながら読んでない『お楽しみはこれもなのじゃ―漫画の名セリフ 』をとりあえず探すか。
『あとがき』の中で、手塚治虫研究の第一人者として野口文雄氏の名前が挙がっている。昨年ブログをさぼっていた頃『手塚治虫の「新宝島」―その伝説と真実』を読んだが、読まないままになってる『手塚治虫の奇妙な資料』も読まないと。
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