『タイムマシンのつくり方広瀬正・小説全集・6』広瀬正集英社文庫

買ったのはここ
最後は短編集ですね。筒井康隆の解説から拾った初出一覧。

ザ・タイムマシン	宇宙塵	昭和46年10月号、11月号
Once Upon A Time Machine	宇宙塵	昭和36年10月号
化石の街	宇宙塵	昭和37年10月号
計画	宇宙塵	昭和37年2月号
オン・ザ・ダブル	宝石	昭和38年夏別冊
異聞風来山人	SFマガジン	昭和39年3月号
敵艦見ユ	SFマガジン	昭和39年6月号
二重人格	推理	昭和46年8月号
記憶喪失薬	宇宙塵	昭和36年11月号
あるスキャンダル	宇宙塵	昭和37年5月号
鷹の子	宝石	昭和39年5月別冊
もの	宇宙塵	昭和36年7月号
鏡	宇宙塵	昭和37年1月号
UMAKUITTARAONAGUSAMI	宇宙塵	昭和37年6月号
発作	宇宙塵	昭和37年1月号
おうむ	宇宙塵	昭和37年1月号
タイム・セッション	宇宙塵	昭和37年3月号
人形の家	サンデー毎日	昭和37年
星の彼方の空遠く	ヒッチコック・マガジン	昭和38年4月号
タイムマシンはつきるとも	宇宙塵	昭和38年5月号
地球のみなさん	ヒッチコック・マガジン	昭和38年5月号
にくまれるやつ	ヒッチコック・マガジン	昭和38年6月号
みんなで知ろう	宇宙塵	昭和38年10月号
タイムメール	科学朝日	昭和46年10月号
付録『時の門』を開く	宇宙塵	昭和38年

タイムマシンを扱った短編は、いろんなアイデアを楽しめますね。基本は過去の改変は多元宇宙につながるという立場で書かれてます。
また、時間と関係ないショートショートもいろいろ。
覚えてない作品の方が多かったので、たっぷり楽しみました。
最後に付録として収録されている「『時の門』を開く」は、これを初めて読んだのが前回文庫になった1982年のことで、その時点で「時の門」を読んだことがありませんでした。「時の門」は、1985年に出たハヤカワ文庫のハインライン傑作集4に収録され、それを手に入れて読んだのは1991年のことでしたね。残念ながら、「『時の門』を開く」とつきあわせることはしなかったのですが、この緻密な分析はすごいと思いました。
久しぶりに堪能した広瀬正の世界。作品はもう増えないけど、何度でも読み返して楽しめる作品ばかりだと思います。