a_sue’s diary

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追悼 藤田淑子 『長ぐつをはいた猫』

藤田淑子さんが亡くなった。
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後から振り返って、最初に意識したのが「どろろ」の声と「どろろの歌」だったので、もっと年上だと思ってたら意外に年が離れてなかったのがビックリ。
子供の頃見てたテレビ漫画の多数の作品で主役級の声をやってて、そのまま90年代になっても「デジモンアドベンチャー」とか「キテレツ大百科」で主役の声をやってたのがほんとにすごい。
ムーミンの歌を歌ってて、レコード大賞のこども向けの歌でムーミンの歌が受賞したときに、なんもわからん審査員がこども向け番組なら子供だろうって児童合唱団かなんかが受賞で歌って残念だったという話を、数年後、僕が高校生の頃の愛川欽也のパック・イン・ミュージックで知った。
品のいい少年の声がほんとに好きでした。合掌。
追悼で何か見ようと思ったときに真っ先に浮かんだのが東映長編の傑作『長靴をはいた猫』。
高畑勲監督の名作『太陽の王子ホルスの大冒険』の次の作品として、ギャグとアニメの楽しさをこれ以上ないくらい詰め込んだ傑作。東映長編の双璧。
運良く小学生の時に劇場で見てる。そりゃもう楽しくて、面白くて。二度見るという選択肢を思いつかず、思いついても多分ダメだったので1回しか見なかったが、「長靴をはいた猫」という本を見つけては、劇場で見た漫画映画との違いにガッカリしてた。
ビデオが出る前に、テレビでやったのを友達がカメラで撮った写真を焼き増ししてもらったのが宝物。
その後LDを買って、DVDを買って、何度見たかわからない。
藤田淑子さんが声を当てたぼーっとした顔のピエールが、「姫、きっと助けに参ります」ってとこからキリッとした顔になる。
昔の漫画映画はミュージカル仕立てが結構あって、長靴をはいた猫でも歌のシーンが多くて、ホルスまでは歌だけ他の人だったりしたのが、長猫では声を当ててる人が歌ってたのが画期的だったらしい。当時全く意識してなかったが。
というわけで、「長靴をはいた猫」では声優としての藤田淑子と、歌手としての藤田淑子を同時に見ることが出来るのだ。
訃報を聞いてすぐ、「どろろの歌」を聞いたけど、これはもう「長靴をはいた猫」を見るしかない。
DVDを引っ張り出すのが面倒なので、Amazon プライムビデオで見た。
何回見たかわからないこの作品、やっぱり面白いし、主人公の藤田淑子さんの声は凜々しくて素晴らしかった。
ご冥福をお祈りいたします。

長靴をはいた猫

長靴をはいた猫

長靴をはいた猫 [DVD]

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オリジナル版 懐かしのアニメソング大全(3) 1968~1970

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