kindle版をゲットして10日ほどで読了。
帝国軍の士官学校での話。
あとがきで書かれてた、コンピュータによる自動戦闘に人間の兵士が必要な理由とかの考察は、なるほどという感じ。
それよりもパワードスーツの描写が一つ新しくなったというのが一番印象的。
単に僕が最近のSFを読んでないからだけかも知れないけど、人とスーツの間がジェルのような液体で満たされてて、ネックリングタイプの立体ディスプレイデバイスを使ったUIも秀逸。
反面、AI だディープ・ラーニングだと言ってる時代に描かれた作品にしてはコンピュータの描写がちょっと古いかも。でも登場時に少し古いものは年月がたっても古びないと言うからな。
このシリーズを読んでていつもモヤモヤするのは、この世界がどの程度今知ってる世界と関連がある世界なのかどうか。
電子戦艦というのは35年ぐらい前に笹本祐一が「エリアル」で初めて登場させた架空の艦種だと思ってるんだけど、この世界にも当たり前のように帝国のナンバーズフリートとか電子戦艦とかが登場して、地の文とはいえ将棋やチェスどころか、有限要素法という、「車輪の発明」とは明らかに別次元のテクニカルタームが出てくるとこは、どう考えたらいいのかわからなくて悩むところ。
面白いからいいんだけど。
新展開、これから楽しみだ。
- 作者: 笹本祐一
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