a_sue’s diary

a_sue の日記 はてなブログ版

『スティーブ・ジョブズ II』 ウォルター・アイザックソン 井口耕二訳 講談社

買ったのはここ
持ち歩いてるだけじゃ足りなくて、家でも読んで比較的短時間で読了(当社比)。

ジョブズがアップルに戻ってからの話。
特にiPodiPhoneiPadの話と、ピクサーに関する話の舞台裏が強烈に面白い。
中盤の、ディズニーがピクサーを買収するに至る経緯は何度読んでもうるうるもの。あの少し前、ピクサーの作品がディズニーにダメにされてしまう話が飛び交って心配してたもんだった。
そして、iPadの構想があってiPhoneが出来た話。このあたりの舞台裏について書かれた本は読んでないので興味津々。ついこないだのことまで書いてある。
それにしてもやっぱりジョブズって、最後まで丸くなったりせずにジョブズのままだったのね。

最終章を締めくくる部分をジョブズの言葉でまとめてあるのだけど、いつまでもつづく会社を作ることが目標だったという話。ただし、利益を上げることでいつまでもつづく会社ではなく、すごい製品を作ることでいつまでもつづく会社にしたかったと。利益はすごい製品についてくる。この姿勢には心を動かされるものがあった。
会社のあり方として長く続くためには利益を上げなきゃならない。だから、最近身近では、利益を上げるためによその技術を寄せ集めてうまくまとめ、お客に満足を提供するだけで利益を上げるタイプの会社が正しいとされてるような気がしてるのだけど、なんか違和感があった。もちろんこんなすごい技術なんだからお客が買ってくれるだろうって独りよがりな製品を作ってちゃダメなんだけど、お客に満足を提供するために技術に走るのは間違ってるという考え方にはもやっとしたものが残る。
ジョブズはそこを、お客が気づいてないニーズを高いレベルで提供する製品をトータルな形で提供することで長くつづく会社を作った。すばらしい。
このタイミングでこの内容の本が出るように動いたことについても、最後まで自分でコントロールした結果なのだなぁ。

スティーブ・ジョブズ II

スティーブ・ジョブズ II