岡田斗司夫のメルマガの今日配信分で知った作品。
【質問】
「面白いSF映画」
”面白いSF映画を教えてください”
※この回答は2012/09/08に行われたSF読書会「ドラッガーよりハインラインを読め!」を文章起こししたものです。
【岡田斗司夫の回答】
SF映画として面白いのは、原題で『コロッサス』です。邦題が『地球爆破作戦』というダメ映画のタイトルになってるんですけど。■SF映画として面白い『コロッサス』
近未来の話で、アメリカがついに『コロッサス』という巨大コンピュータを発明するんですね。それをシャイアン山の奥に作って、絶対に敵から攻撃されない方法で、蓋をするシーンで映画が始まるんです。だから、映画の冒頭シーンは何が何だかわからない。とりあえず、地下組織なんですけど、見えてる橋までガーッとコンピュータがあって、そこの前を1人の白衣の人が歩いてきて、スイッチを切っていくシーンなんですよ。
普通はスイッチを付けてくシーンが映画の冒頭なんですけど、スイッチ切ってくんですね。スイッチ切ってったら、あらゆるものの電気が切れていって、ドアが閉まっていって、明かりが消えていって狭くなっていく。最後に巨大なコンピュータ施設への間の通路というのを封鎖して、鍵かけて、永遠に人が入れないようにする。その瞬間、アメリカ大統領のテレビ放送が始まって、
「アメリカは防衛のすべてを巨大コンピュータ・コロッサスというのに委ねた」
と言うんですね。
コロッサスというスーパーコンピュータが、これからアメリカ軍や核ミサイルをすべて制御してくれるから、絶対防衛力を持ったんだと言って、安心するんです。■スーパーコンピュータが人間を超えてしまう
コロッサスがどれぐらい能力あるのかと言っていたら、コロッサスから、いきなりガチャガチャガチャと通信が入って、「もう1つシステムがある」という報告がある。
それは何か、コンピュータの故障かと言ってたら、ロシアの書記長が発表を始めて、
「ロシアはガーディアンというコンピュータの開発に成功した」
「ガーディアンは核攻撃施設に入っていった」
「地上からのあらゆる攻撃を受け付けずに自動的に攻撃を始める」
って言うんですね。
コロッサスというアメリカのシステムと、ガーディアンというロシアのシステム。2つが地球の運命を担ったというシーンから始まるんですよ。コロッサスがガーディアンと対話したいと言い続けて、ガーディアンとの回線を繋ぐと、「1+1=2、1+2=3」とか「1x1=1、1x2=2」という、ものすごい簡単な数学のやりとりから始める。何やってるんだろうと思って、3時間ぐらいしたら人類が知ってる数学を追い越しちゃうんですよ。
さらにほっといたら、いきなり僕らがわからない言語で高速に話し始める。危険を感じて、アメリカの大統領とロシアの書記長が同時に回線をストップするんですね。回線をストップした瞬間にコロッサスが、
「なぜ回線をストップしたんだ」
「もう1回、回線を開けるのを要求する」
と言った。アメリカの大統領が「ダメだ」と言ったら、核ミサイルをいきなり発射して、アメリカの都市が2つ消えちゃうんですね(笑)。■政治としてもSFとしてもレトロフューチャーとしても面白い
こうやって、徐々に人類が巨大コンピュータに支配されてるという世界を映画として描いた、すごく珍しいやつなんです。
これが小説だったら、地味な話もあるんですけども。政治フィクションものとして、巨大なコンピュータのセットを組んで、ちゃんと描いてる映画ってすごく珍しいんですけど。すごく面白いですよ。例えばこの映画自体、その中に出てくるテレビ電話のデザインとかって、レトロフューチャーものとして見ても、ものすごくカワイイ出来です。DVDは3000円ぐらいだと思います。まだAmazonで売ってますから。
【まとめ】
岡田斗司夫の毎日メルマガ
岡田斗司夫のオススメSF映画は『コロッサス』(邦題:『地球爆破計画』)です。
政治フィクションものとして、巨大なコンピュータセットを組んだものは珍しいし、とても面白いです。小物のデザインもレトロでカワイイです。
【まとめ】のタイトルは間違ってました。【岡田斗司夫の回答】にある『地球爆破作戦』が正しい。
2012年に出たやつが安かったのでポチッと。
って、在庫がどんどん減っていくw
->見た
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