a_sue’s diary

a_sue の日記 はてなブログ版

『クラシックカメラ12ヵ月 Kindle版』 高斎正 アドレナライズ

こないだまとめて買った中の1冊。
古いカメラを題材にした短編オムニバス。
高齋さんの本は基本買うんだけど、これは読んでてつらかった。
都合の悪い状況になった時に、正直に事情を話さずに架空の人物をでっち上げてそれが死んだことにしてごまかそうとする、そのトリックにカメラを使う。もちろん古いカメラでそういうトリック撮影が出来ることを小説にしようとして作り上げた話なんだろうけど、人として最低。
朝の通勤途中で読んじゃって、本気で詠むのやめようかと思った。
朝の残りは斜め読みですませたら、帰る頃には気分が落ち着いてて、とりあえず最後まで読んだ。
登場人物は道徳の教科書のような丁寧な言葉で会話し(高齋正作品は全部そうなのでそこは気にしない)、男尊女卑と家父長制の古い価値観に全編塗りつぶされていて2022年に読むにはつらい。
「JR原宿駅」が出てきて、また昔の作品に余計な加筆をしたのかと思ったら、底本の出版が2000年だと!
偏屈な難しい人だとは思ってたけど、ここまでずれちゃってるのか。
と思いつつ、記録をチェックしたら出版当時2000/02/17(木)にブックストア 談 浜松町店で買ってた。
すっかり忘れてたが、多分本棚のどこかに埋まってるに違いない。
ブログとかやってない時期なので、当時どんな感想を抱いたか知るよしもないが、二度と読みたくない。