a_sue’s diary

a_sue の日記 はてなブログ版

『アンの娘リラ』 L.M.モンゴメリ 松本侑子 文春文庫 モ 4-8 文藝春秋

買ったのはここ。
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割とすぐ着手して持ち歩き読書で通勤時に読んでたが、歩きながらでも読める電子版と違って電車の中ぐらいでしか読めなかったのでそれなりに時間がかかった。といっても半月で読めたか。
一昨日の時点で本編は読み終わってたんだけど、膨大な注釈と訳者あとがきで二日かかった。いや、帰宅後読み終えたのでもっとか。

約100年前の第一次世界大戦の頃の戦時文学という色合いが濃い。
本編を読んでる間ずっとマクロスの「愛は流れる」が脳内リフレイン。
戦争に行く若者と銃後の女たち。
高畑勲版『赤毛のアン』の頃に村岡花子訳を全巻読んでるんだけど、この巻では記憶にあるエピソードが全くなかった。見事に忘れてる。
メインは銃後の話。
いろんな立場で戦争を語る人たち。
そんな中で一つだけ恐ろしかったのが、神様への捧げ物としてかわいがっていた仔猫を溺死させた幼い子供の話が美談として語られている部分。
宗教って怖い。
それはさておき、リラの14歳から5年間。
成長していく姿を親世代の気持ちで読む。
覚えてないが村岡花子版を読んだのは二十歳ぐらいの頃なので多分気分がだいぶちがうはず。
子供だったアン・シャーリーが本作の時点でアラフィフ。大河ドラマだったねぇ。
堪能しました。