買ったのは夏だが、着手は先月末。読めば面白くて続けて読むのだが、割り込みがいろいろあって一度止まると再開に時間がかかったりでやっと読了。
元本は1982年に出たそうなので、アニメの鬼太郎はまだ2代目までの時期かな。
テレビで見た晩年の姿は人間を超越した雰囲気があったが、兵隊にとられて南方に送られるあたりのマイペースな雰囲気がすでに凡人の域を超えている。
極貧の中で軍艦模型を作るとか、
なにしろ、僕は、どんな深刻な時にも、趣味がなくてはいられないタチなのだ。
という姿勢は見習いたい。
つげ義春と池上遼一が戦力になるアシスタントだったが、その他面白そうな人間を雇うと使えなくて大変だった話とか、むちゃくちゃ忙しい時期もあったそうだが、この本を書いた頃はそれが続いてた頃だったのかな。
紙芝居から貸本、そして雑誌へと舞台を変えながら必死に描いてきて、それでもむちゃくちゃを続けなかったから他の売れっ子と比べて長生きできたのだろうなぁ。
個人的には貸本時代の「墓場の鬼太郎」から読んできたので、その成立過程が語れているのが面白かった。
- 作者: 水木しげる
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2013/08/02
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